最近、本が読めなくなったなぁ・・・
「読みたい!」と思って買ったはずなのに、集中できない(>_<)
「読書が好き」「読書が趣味」って恥ずかしくて言えない(+_+)?
・・・と、積読本が増えるたびに、落ち込んでおりました。
大丈夫!落ち込む必要はありません!
【積読】に罪悪感はいらない!「積読こそ完全な読書術である」でもお伝えしたとおり、
積読は、スマホやSNSの登場により、大量の情報洪水の渦中に生きる現代人の宿命です。
そうは言っても・・・やっぱり積読は減らしたい!読みたい!
「読書が苦手」「集中して読めない」悩みがスッキリ✨
精神科医:名越康文氏の著書「精神科医が教える 良質読書」の紹介です!
【読書】とは「自分と出会うため」にするのもの
著者の精神科医:名越康文氏は、テレビ出演も書籍も多数出版されていて、やさしく親しみやすい語り口が魅力的✨
哲学、文学など幅広い知識に根差した語りを聴くにつけて、勝手に「読書好きの読書家」に違いないと思っていたら・・・
【読書】が苦手でも読書をする理由
正直に申し上げます。
私は読書が苦手です。小学生のとき、私は親からさんざん難しい文学書を読ませられました。森鴎外、夏目漱石、志賀直哉、武者小路実篤、太宰治といったきら星のような大作家たちの作品です。
私のためを思って親がしてくれたことなのですが、それで読書がいやになりました。
・・・中略・・・
▷私が読書をする2つの理由
繰り返しになりますが、私は読書が苦手です。それでも、少ないときには月に5冊、多いときには10冊の本を読んでいます。集中力がなく、読書が苦手な私が読書をし続けている理由は2つあります。
1つ目は、テレビのコメンテーターや講演などでアウトプットが必要だから。常に情報をインプット&アップデートし、アウトプットの質を高めるための読書です。
2つ目は、私が「読書とは自分に会うためにするもの」と思っているからです。「自分に会うため」とは、精神科医である私が昔から胸に抱えているテーマ、「人間とは何か」を考えることでもあります。
・・・あるべき人間の姿と出会いたいから、苦手でも不得意でも時間がかかっても、本を読むわけです。
・・・中略・・・
本書では、読書が苦手な自分に困りながらも、自分と出会うために本を読み続けている私の読書術を紹介します。
読書が苦手な方はもちろん、読書好きな方も、あなたに合った、あなたのための読書術を見つけるヒントにしていただければ、幸いです。
名越康文
精神科医が教える 良質読書「はじめに」より
著者の名越先生は、「読書嫌い」「読書が苦手」とまずはじめに宣言されています。
子ども時代の親の期待や強制される「読書感想文」等の記憶で、で読書への苦手意識を持たれている方は多いのではないでしょうか。
筆者は「本好き」のはずが、「読書に集中できない」ことがストレスになっていました。
解決のヒント、本書の中から探してみます!
【読書】に集中できなくても「大丈夫」なワケ
散漫力が読書の幅を広げるから
私はもともと集中力がなく散漫なため、読書にも集中できません。読めても一度に十数ページ。私の集中力は、そこで終わりなんです。
でもあるとき、カウンセリングのお師匠からこんなことを言われました。
「名越くんはつくづく集中力がないね。でも散漫力はとてもある。いや、君の散漫力はすごい。その散漫力を活かして勉強しなさい。」と励ましてくださったのです。
散漫力を読書に活かすー新たな発見でした。
1冊をずっと読むという一般的な読み方ではなく、散漫力を発揮しながら高レベルの本や、すらすら意味の分かる本2、3冊をかわるがわる読む。そうすると飽きないだけでなく、「この本とこの本のこの部分を結び付けたら、テーマが深堀できてすごい見方ができる!」といった発見ができるのです。
第1章 読書嫌いによる読書嫌いのための読書術 より抜粋
また、読み方の一例として「集中力がない」ことを活かして、複数ジャンル「何種類かを同時に読む方法」を提案されています。
例えば、「10分だけ集中読書」として6冊を1時間で巡回する方法。
具体例に、ある日の名越先生のカバンの中の本が紹介されていて興味深い!
✔音読してみることの効果
黙読していて「ちょっと、よくわからない」と思ったら「音読してみること」もおすすめだそうです!
声に出してみると脳で感じ取れる。
哲学や宗教など文系の本は音読することで初めて納得できるということがよくあるそうです。
また、音読でも頭に入らないときは、音声ソフトを利用して聴いてみることもおすすめだそう!
「精神科医が教える良質読書」もAmazonオーディブルで聴くことができます!
「限界を超える本」こそ自分を成長させてくれるから
「集中できない」のは「難しくて読み進められない」とき。
今の自分では「限界を超える本」にぶつかることは必ずあります。
ただし、「限界を超える本」だけが自分を成長させてくれる。
限界を超える経験こそが生きる力になる!
名越先生自身は”頂きにある本”として「空海」の本や、5ページ読むと疲れてやめてしまうような量子力学の難しい本をカバンに携えているそうです。
読むべき本の上手な選び方
✔「本を選ぶ目」は磨ける
集中力のない、私のような”読書苦手人間”は本をたくさん読めません。ですから、できるだけ”自分にとっていい本=レベルの高い本”を選んで読む必要があります。
5ページに1か所くらい「あ、これは面白いな」と思わせてくれる本は、私にとって良書です。ただし、このような本はめったに出会えません。
・・・感動や学びを与えてくれない読書、いわば”はらわたが動かない本”は私の貴重な人生を略奪しているに等しいからです。
限りある人生の時間を「1冊最初から最後まで読み切らなければ」と費やすのではなく、
✔飛ばし読みOK
✔最初の数十ページでやめてもOK
✔タイミングがくるまで積読OK
「読書」に対する思い込みをとっぱらって、心の動く本を、まずは自分の好きなジャンルから選んで読んでみよう!
「感動」こそが読書の原動力
精神科医として名越先生自身が、どのように本を選ぶ力をつけてきたか、
「北斗の拳」や「逃げ恥」などの話題のマンガから、映画「スターウォーズ」、「現象学」や「言語学」などの専門書まで、名越先生の「良質読書歴」が熱く語られていてるところが本書の醍醐味です。
数ページで限界の「空海」の本や「量子力学」の本を「自分の薄っぺらい知識」への自戒を込めて携行する、とおっしゃっている点については、医師、知識人としてメディアで発言する立場にある責任も影響しているのかなと感じました。
✔知識や情報を得るだけが読書ではない。自分の内側が動き出してこそ、読書である。
本との出会い、タイミングを大切にして積読しつつ、「集中できない」ことを責めずに、自分にとって「心惹かれる本」を見つけてみませんか。
☆巻末にある参考図書も魅力的です^^
最後まで読んでくださり、ありがとうございました☆