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【脱・ゼロリスク】自粛からの出口戦略「正しく恐れて」賢く行動!

5月26日 より全国的に緊急事態宣言の解除となりました。

県外をまたぐ移動や、プロスポーツ等の開催は6月以降になりますが、通勤通学の再開もこれから本格化していきます。

「新しい生活様式」という実践例が、専門家会議から示されました。

個人的にはかなり、もやっ(-"-)とした中身…

感染の第二派、医療崩壊を防ぐために、医療機関に医療用防具等が十分に供給され、手厚い人的体制をとるための財政出動を含む実効性のある支援策を政府にはとってもらいたい!!

脱・ゼロリスク!

「正しく恐れて」行動するなら暮らしは取り戻せる

交通機関(電車・バス・タクシー)は大丈夫?ウイルスの感染リスクについて

京都大学ウイルス医科学研究所・宮沢孝幸氏と京都大学教授・藤井聡氏の対談(Youtube動画)を紹介します!

また、4月18日に開催された日本感染症学会シンポジウムの発表、厚生労働省・感染対策専門家会議の資料から「正しく恐れて」暮らすための知識をお伝えしたいと思います!

【脱・ゼロリスク】3つの対策で暮らしを取り戻そう!

まずは感染の主な経路3つ「飛沫感染・接触感染・空気感染」を踏まえて、電車やバスを利用した外出時に対応する3つの対策をとれば、99%大丈夫!と説明してくださっています。

3つの対策
●マスク(話す時は静かに小声で)=空気・飛沫感染の回避
●手洗い+顔を触らない=接触感染の回避
●換気=空気感染の回避

宮沢孝幸氏はウイルスを身近に取り扱う研究者です。

「ウイルス受容体を全開にしたマウス」💦を用いる実験などを通して、感染がどのような条件下で起るのかということを熟知したプロです。

動画の中で、何度か繰り返されていたのが「ゼロリスク」はムリでも99%は大丈夫という言葉でした。

空気中に漂うウイルスの滞留時間、物に付着している時間を示す実験データについても、実際には最初の5分でほとんどが消滅するが、最後に1個でも残っていた場合の時間がテレビ等で伝えられている結果であり恐れすぎる必要はない。

たとえ手のひらにびっしりとウイルスがついていたとしても、体内への侵入経路(目・鼻・口)を触らないことを徹底すれば、99%感染は回避できるということです。

感染対策専門家会議の発表からわかったこと

20200501新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言/厚生労働省HPより

実効再生産数はすでに「1以下」になっている

✔実効再生産数とは・・・

1人の感染者から直接感染する人数であり、「1を下回ること」が感染終息の目安になります。

代表的なウイルスの感染力(基礎再生産数)
●水ぼうそう「8~10」
●はしか「16~20」
●インフルエンザ「2~3」

WHO発表による新型コロナウイルスの基礎再生産数は「1.4~2.5」とされています。

3月に欧米諸国で感染爆発を起こしていた時点で「2~4」、3月下旬の東京で「1.7」と推計されていた実行再生産数は、緊急事態宣言が出された4月7日の時点ではすでに1を下回り、4月10日には「0.53」となっていたことがわかりました。

IPS細胞研究者/山中伸也医師のホームページでも、実効再生産数を計算して掲載くださっており、大阪は4月21日時点で1を下回り、5月1日で「0.6」となっています。

同時に、山中医師は新型コロナ対策は「長いマラソン」「正しく行動すれば共存が可能となる」とのメッセージを発信されています。

若年層は感染性低くウイルス量が少ない

4月18日に開催された日本感染症学会のシンポジウムの映像講義、政府のクラスター対策班のメンバーである東北大学教授/押谷仁氏の「クラスター解析からCOVIT-19の疫学と対応策」です。

感染者の多くは無症状もしくは軽症であるということは比較的初期から言われていましたが、当初「若年層クラスター」という言葉を使って活動性の高い若者が感染を拡大していると伝えてしまった誤りを訂正しておられます。

どちらかと言えば、元気な中高年が出張・接待等で地域をまたいだ感染拡大に寄与しているのではないかということです。

また、唾液中に発症初期から多数のウイルスがあることも明らかにされており、接客を伴う飲食店での感染拡大と、重症化しやすくウイルス量の多い高齢者から医療・介護従事者への院内感染が第二派のクラスターだったと分析されています。

ウイルス量は重症度ではなく年齢に比例する

年齢が高いほどのどから排出するウイルス量は多く、感染させやすいということです。

多くの発症者が感染を疑われないまま医療機関、介護施設を訪れて感染を拡大している可能性があり、静かに広がった後、高齢者の重症化、医療従事者へ感染が可視化される「院内感染」が大阪では感染者数の半分以上を占めている状況です。

東洋経済オンラインの年齢別の感染者数データを見ても、公園で遊びまわりたい年代の10代以下の発症数は極めて少ないことがわかります。

先の実効再生産数を踏まえても、遊具の閉鎖も、休校も解除できるのではないか

渦中の我が子が学校再開を心待ちにする中、前回「9月入学は実現するか」について記事にしましたが、この機に乗じて政治家が「9月入学」を話題にすることには疑義を感じております(-"-)

自粛からの出口に必要なのは正しい知識と行動

自粛からの出口に必要なことまとめ

<外出時の3つの対策>
●マスクをする(会話は静かに)
●手洗い+手で顔を触らない
●乗り物、部屋では換気に注意する

<感染症専門家の報告から>
●実効再生産数「1以下」が目安(大都市圏で達成済)
●若年層は感染性が低くウイルス量も少ない
●ウイルス量は重症度ではなく年齢に比例する
→若年層が活動を再開できる可能性
→中高年・高齢者の行動がカギ

↑ 日本モビリティ・マネジメント会議作成啓発ポスター 特設ページよりダウンロード可能です!

✔ゼロリスクとは「リスクを限りなく0にすべき」という政策や考え方

一方で「人間はいつか必ず死ぬ」というのは逃れられない事実であり、死の恐怖から「ゼロリスク信仰」に陥ると身動きが取れなくなってしまいます。

また、正しい知識がなければ、不安や恐怖が「自粛全体主義」「自粛警察」という戦前のような殺伐とした行動に人を向かわせてしまうことにもなります。

ゼロリスク信仰に陥ることなく、「正しく恐れて」賢く行動していきたい!

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最後まで読んでくださり、ありがとうございました☆