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【積読】に罪悪感はいらない「積読こそ今、必要な自己肯定の読書術」

「積読」と言えば…「買ったけどまだ読んでない(-"-)」

必ずどこか「うしろめたさ」、罪悪感と共に発せられる言葉であります。

本好き、活字好きを自称している筆者も、今月だけですでに数冊積読中💦

YouTube、SNS、ネットニュース…あふれる情報の波の中で、面白そう!読んでみたい!と手にいれた、その時にすぐに「読めなくていいし、読まなくてもいい」!

「積読していいんやで」という✨本好き救いの書✨を見つけました!

なんちき
なんちき
さあ、本を積もう♪

 

自分だけの「ビオトープ的積読環境」「自己肯定の読書術」とは?

プロ書評家:永田希氏の著書「積読こそが完全な読書術である」の紹介です!

【積読】こそ今、必要な読書術である理由

☆著者:永田希氏インタビュー

世界そのものがすでに積読環境にあるから

第一章では「なぜ積読が必要なのか」と題し、世界そのものがすでに積読環境にあるからこそ、自律的積読環境が必要であることに迫っていきます。

あらゆるメディアが積まれて、消化しきれない情報にあふれる現代

本に限らず、動画コンテンツ、音楽、ゲーム、演劇などさまざまな情報が大量に供給される「情報の濁流」の中で、現代人は、読みたい、観たい、聴きたい、遊びたい、体験したいという気持ちだけがどんどん「積まれる」状況=他律的積読に身を置いています。

読みたい本を読む前に、別の読みたい本が現れ、その本を読んでいるとまた読みたい本が現れる。本を読んでいるとメールが、電話が、スマートフォンの通知が、あなたを急き立てる。あなたはどれも中途半端に放り出しつつ、そのすべてをどこかに積み上げていくしかないのです。

積読のうしろめたさは、書物が帯びている期待、「いつか誰かに読まれるはずだ」という期待に、自分がすぐに応えることができないために生じます。

一方で、書物は何千年も前から、「保存され保管される」ものとして継承されてきたものであったことを「うしろめたさ」に耐えて思い出そうと著者は説きます。

書物は「読むため」だけのものではなく時間を蓄積するもの

書物とは「閉じと開かれのあいだにあるもの」

フランス現代哲学者ジャン=リュック・ナンシー「思考の取引」のなかで、書物とは「閉じと開かれのあいだにあるもの」であると書いています。
表紙と裏表紙に挟まれた書物は、それが閉じられている状態と、それぞれのページが開かれている状態と、このふたつの状態の「あいだ」にあるのです。
ふたつの状態のあいだにある、という書物の性質は、それを読んでいない時間と、それを読んでいる時間という、時間と書物との関係にもあてはまります。書物は、それを読んでいない時間と、それを読んでいる時間との「あいだ」に存在しているのです。

本はそもそも「読むためにある」と同時に、それを読まずに「とっておく」ためにも機能するようにできているのです

続けて、第二章「積読こそが読書である」、第三章「読書術は積読術でもある」を通して、古今東西の文豪、思想家の書籍・言葉を紹介しながら、「情報の濁流」に飲み込まれることなく「自律的積読環境」をつくる方法について丁寧にひも解いていきます。

<本書で紹介されている読書論>
ピエール・バイヤール
『読んでない本について堂々と語る方法』
モーティマー・J・アドラー
『本を読む本』
アルトゥール・ショーペンハウアー
『読書について』

ここまででお気づきの通り、本書は「積読解消のための読書術」というようなハウツー本ではございません('◇')ゞ

加えて、小林秀雄氏や斎藤孝氏などの「読書論」を紹介しながら、どのように積読するのか、実践的な思索で、読者をさらなる「積極的な積読」に誘います✨

【積読】で自己肯定「ビオトープ」的積読環境とは

本書では「自律的積読環境」づくりを、生きた新陳代謝の必要性を表現する言葉「ビオトープ」を用いて象徴的に表現されています。

☆ビオトープ 【ドイツ Biotop】とは・・・
動物や植物が恒常的に生活できるように造成または復元された小規模な生息空間。公園の造成・河川の整備などに取り入れられる。 〔ギリシャ語で生物(bios)と場所(topos)を示す造語〕/weblio辞書より

最終章で著者は、「読書」と「積読」の矛盾的関係性を、ダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」から説明してくれています。

「ざっと読んで済ませてしまいたい」ファスト思考と、「永遠に積んでおきたい、永遠に読み続けたい」スロー思考と・・・

情報の濁流の中で自己肯定感を得るためには、自分なりの方向性を持ってビオトープ的な積読環境を構築し、新陳代謝させるしかない。

ビオトープ的積読環境=恒常的に生きた「積読環境」を構築するために

 情報の濁流のなかで流行の本を百冊「読んだ」と言うことはできなくても、自分なりのテーマに基づいて選んだ十冊の本を「知っている」と言えるならば、あなたはもう自己肯定感を得ているはずです。

情報の濁流の脅威や、書物からの「いますぐ読め」という期待をより強く感じるためには自分の懐を痛めるほうが有効です。しかし、あなたもきっと払っているであろう税金によって運営されている図書館や、あなたの友人にその出費を担ってもらっても構いません。あなたの「セルフ」は拡張されています。それを無視(ネグレクト)するのではなく、定期的に庭に手を入れるようにケアをして運用していくことが大事なのです。

さあ、あなたの欲しい本をいますぐ注文しましょう。あなたはどんなテーマに興味があるでしょうか。自分の興味関心を見つめなおし、クラウドのなかに「欲しい本」のリストを作りましょう。

なんちき
なんちき
さあ、本を積もう!

【積読】をより楽しむために

本書を「読んで」の率直な感想は・・・

「救いを得よう」という当初の安易な気持ちから、すっかり目が覚めた(*_*)という心境であります💦

積読環境は、その時生きて呼吸しているリアルな自分自身の興味や関心にそって、積まれて、不完全ながらも読まれるために、構築されてこそ意味がある!

なんちき
なんちき
読んでも、読まなくても大いに積むべし!

積読をより楽しむ面白コンテンツ(^^♪

積読解消をサポートするWebサービス「¥積読ハウマッチ」

オモコロ「読まずに語れ!積ん読王決定戦」

もちろん、「積読こそが完全な読書術である」は一押し積読バイブルです!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました☆