2020年5月25日、緊急事態宣言解除が政府より発表されました!
第2波の感染拡大を予防しながら、通勤・通学、経済活動、文化、スポーツ、芸術活動がようやく再開されます。
映画観に行きたい!
焼肉食べに行きた~い^^!
・・・それぞれに思い描く「取り戻したい日常」があるのではないでしょうか。
「コロナの日々」を忘れず、一人ひとりが大切な人生をよりよく生きるために、
【今読んでおきたい】おすすめの本紹介させていただきます!
【コロナの時代の僕ら】イタリア人作家のメッセージ
【コロナ時代の僕ら】著者プロフィール
パオロ・ジョルダーノ氏(1982年トリノ生まれ作家)
トリノ大学大学博士課程修了。専攻は素粒子物理学。2008年デビュー作「素数たちの孤独」は人口6000万人のイタリアでの200万部越えベストセラーを記録。
2020年2月25日付けでイタリア新聞全国紙「コリエーレ」紙に「混乱の中で僕らを助けてくれる感染症の数学」が読者の反響を呼んだことをきっかけにして、
2月29日から3月4日まで日々の記録を兼ねた27個のエッセイをまとめたものが、本作「コロナの時代の僕ら」である。
本書訳者あとがきより抜粋
「地に足を着けたままで」いよう 誠実につむがれた記録
2020年2月29日は、世界で8万人の感染者、3000人の死者を数える頃。
イタリアでは1日に80名と感染急増が報道されはじめ、全感染者400人、死者12人を記録したところでした。
まだ人々の中では「一週間ほどで元の生活に戻れる」と楽観する意見が多く聞かれる頃でした。
この時点で作者は、今回の新型ウイルスの流行は、世界がグローバル化され、相互につながり、いかに絡み合っているかを示すものさしであり、もはや拡大はさけられないと冷静に認識しています。
一方で、頭では理解しているつもりで、予定が全てキャンセルになってしまった「予定外の空白の中」、「中断されたひと時を過ごしている」と戸惑う気持ちを率直につづります。
僕はこの空白の時間を使って文章を書くことにした。予兆を見守り、今回のすべてを考えるための理想的な方法を見つけるために。時に執筆作業は重りとなって、僕らが地に足を着けたままでいられるよう、助けてくれるものだ。
本文「地に足を着けたままで」より
科学的な視点と正しく恐れる力
本書の大きな特徴は、作者が数学の知識に長けていて、初期から冷静に現状を認識しようと試みられた記録である点です。
もちろん、ただ、その日の感染者数などの数字を羅列することはしません。
読者が想像力を働かせることができるように、感染拡大のしくみを「ビリヤード」に例えて、わかりやすく伝えてくれています。
仮に僕たちが七五億個のビリヤードの玉だったとしよう。僕らは感受性の保持者で、今は静止している。ところがそこへいきなり、感染した玉がひとつ猛スピードで突っ込んでくる。この感染した玉こそ、いわゆるゼロ号患者だ。ゼロ号患者はふたつの玉にぶつかってから動きを止める。はじかれたふたつの球は、それぞれがまたふたつの球にぶつかる。次にはじかれた玉のどちらもやはりふたつの球にぶつかり…あとはこのパターンが延々と繰り返される。
本文「アールノート」より
もう一つ、「運命論への反論」として本書を貫く大切なメッセージは、地球人としての想像力を働かせようというということです。
恐怖からくる差別、貧困と非人道的環境に最も厳しく感染症の危機は襲うだろうということ、新型ウイルスにまつわるフェイクニュースや陰謀論に踊らされることのないようにと。
「コロナの時代」をどう生きたいか考える
つまり「コロナの時代の僕ら」とは、どうにも不安なこの「コロナの日々」をできるだけ心静かに乗り越えるにはどうしたらいいか、という即効性のある科学知識の伝授だけが目的の一冊ではなく、今、始まったばかりの「コロナの時代」をわたしたちがこれからどう生きていきたいのかを、まずは自分ひとりで、そして、できればいつかみんなで一緒に考えてみよう、というジョルダーノのメッセージでもある。
訳者あとがきより抜粋
本書「著者あとがき」として、日本語版に特別掲載が許可された「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと/3月20日コリエーレ紙掲載記事」が、早川書房noteにて全文公開されています。
日本語版に特別掲載されたこの最後の一章に、本書の魅力がつまっています。
すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいだろうか。
・・・中略・・・
僕は忘れたくない。結局ぎりぎりになっても僕が飛行機のチケットを一枚、キャンセルしなかったことを。どう考えてもその便には乗れないと明らかになっても、とにかく出発したい、その思いだけが理由であきらめられなかった、この自己中心的で愚鈍な自分を。
僕は忘れたくない。頼りなくて、支離滅裂で、センセーショナルで、感情的で、いい加減な情報が、今回の流行の初期にやたらと伝播されていたことを。もしかすると、これこそ何よりも明らかな失敗と言えるかもしれない。それはけっして取るに足らぬ話ではない。感染症流行時は、明確な情報ほど重要な予防手段などないのだから。
・・・中略・・・
もしも、僕たちがあえて今から、元に戻ってほしくないことについて考えない限りは、そうなってしまうはずだ。まずはめいめいが自分のために、そしていつかは一緒に考えてみよう。僕には、どうしたらこの非人道的な資本主義をもう少し人間にやさしいシステムにできるのかも、経済システムがどうすれば変化するのかも。人間が環境との付き合い方をどう変えるべきなのかもわからない。実のところ、自分の行動を変える自信すらない。でも、これだけは断言できる。まずは進んで考えてみなければ、そうした物事はひとつとして実現できない。
「著者あとがき」より抜粋
あなたの「コロナの日々」を記録に残しておこう
☆Enjoy EXPO@enjoy_expo提供画像
大阪独自モデルで基準達成時に緑に輝く太陽の塔と通常時の太陽の塔
1月末に長年勤めた職場を思い切って退職!
2月から有休期間、簿記づけの日々を過ごして簿記検定に挑戦!
3月、4月、5月と春のうちはめいいっぱい楽しむぞ!と、旧知の友人、妹家族との旅行、旦那さんとの車でキャンプ計画等々、楽しい予定が目白押し・・・のはずでした。
もちろん、すべて予定はキャンセルになり、ハローワークの職業相談、求職活動も自粛。
今日までステイホームの日々を過ごしてきました。
そしたら、何にも良かったことなかった?
当面の衣食住の心配がないことのありがたさに気づきました。
心配ごとは・・・?運動不足による体重増加(^^;程度
家族も健康に過ごせており、何より、この自粛がなければきっとありえなかった
「うれしい」出来事がいくつか✨
●高校生の子どもと、時には政治の話も含めて、たくさん話す時間が持てたこと。
●部活に夢中で、弾かなくなっていたピアノが復活したこと。
●苦手だった料理が少しはましになってきたこと(^^;
●求職自粛期間だからこそ「うしろめたさ」を感じずに休めたこと。
●家族で一緒に過ごせることの幸せを実感できたこと。
もちろんこれらは、平和で健康であってこそ。
社会を支えてくださっているエッセンシャルワーカーさんへの感謝を忘れずに、暮らしていきたいとあらためて感じています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました☆